《 逆フライの「システム」について 》
2024年6月吉日
前回は、『さかさフライ』について書かせていただきました。
Q,それに繋げる「システム」はどんなものか「想像」されたりしましたか?
川は「上流(源流)・中流・下流(本流)」などの表現がなされますが、その『源流をイメージ』した『点での釣り方』にふれさせていただきました。
今回は、その具体的な『基本システム』について掲載させてください。
1、≪源流システム≫
■ロッド
6’8”#4のバンブーロッド
■ライン
#4DT
■リーダー
4Xのバットを切り(脈絡させる一番太い部分を残した範囲で)「6f位」に詰める。
■リレーティペット
5Xか6Xの「1f位」を中継とする。
■フライティペット
6.5X又は7Xの「2f位」をハリスとする。
■合計が『約9fのショートティペットリーダー』となります。
(これらをベースとしてポイント調整します)
2、≪使用方法≫
“これってかなり短くない?”との声が聞こえそうですが「フロロカーボン」を使ったり「さかさフライ」をDRY・WETで併用することにより、非常に良い反応が得られています。
コツとしては『“立ち位置”』が最も重要で、最小限のフォルスで『やさしいプレゼンテーション』をすれば『“着水滞留”』(穏やかな着水により留まり良く流れ始めがやわらかに)させられます。
この着水時の“プラス一秒”とかが魚の反応に大きく影響してきます。
決して「フライ打ち」しないとの覚悟をもって臨みたいです。
ロングティペットと比較して、ドラッグが早くかかる分『線』より『点』の傾向になりますが、一時的であっても流れの筋とティペットを平行に送ってみたり、ピックアップまでの時間を穏やかに保つようにすればチャンスは必ずあります。
時合等によってですが「黒色フロロ」((けっこう使ってます))や各種「ステルス」色のものや、透明タイプでも「光を反射しにくい」ものもありますので、これらを“試しむ”のも良いです。
3、≪利点≫
◎これらのシステムにより、かなり深い所から突進してくるアマゴもいます。
◎全てが“シンプル”なので『トラブル少なく』一日釣りをしたのにフライが一個で済んだなんて日もあります。
◎短いロッドなので移動がしやすくブッシュ等に煩わされにくいです。
何より安全第一で歩行に集中できます。
◎わずかな移動でも「ショートティペットリーダー」なので、①フライを穂先から三番目辺りのガイドに引っ掛け、②リーダーをリールに掛けて折り返せば即座にラインを収められます。
移動後は、トップガイドからライン部分が顔を出してるので、素早くキャスティングを再開できます。((安心快適でストレスも少ないです))
◎太く短いティペットは枝等にフライを引っ掛けても当然回収率が高いです。
『ラインハジキ』をすると意外に外れてくれることが多いです。
((鮎用の「押してもいい、引っかけても外せる『伸縮回収棒』」も有用です))
◎テンカラ釣りを応用して、さらに広い範囲を「区切り釣り」ができます。
4、≪最後に≫
『ショートシステム』は『全てのベース』として、ここから「大きな川に移行」するほどロッドの長さや番手はさらに変化して『ロングティペットリーダー』に変調したりします。
ただ注意していただきたいのが、「フライの脇にティペットが漂っている」ような場合は、明らかに長すぎますので、その分を短く切り詰めてください。
長さにこだわりすぎると、水面をたたきまくるとか、丸まったティペットが魚の警戒心をあおることとなるので配慮が必要です。
以上ですが、今回の目的は「長いのも短いのも」『TPO』 に応じた『システム』と『キャスティング』をすれば楽しいですよ!という氣持ちを伝えさせていただきました。
◎梅雨の時期にかぎらず、みなさま『ケガだけはしないよう』氣を付けましょう!!
歓喜共有 ナカロッド 中島広喜